長編
□朝陽
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朝陽がオレを照らし出す
こんなにも眩しかったっけ…?
オレがこんなに綺麗な朝陽を初めて見たのは幼少の頃だった
そしてその時に初めて人を殺した
腕が血に濡れて、周りには鉄臭い匂いが立ち上っていて…
そんな光景を目の前に初めて朝陽を見た
朝陽とはこんなにも綺麗で、
朝陽とはこんなにも美しくて…、
自分とは正反対の朝陽
光と闇
ずっと光へと行きたかった
でも行けないって解ってたから、オレは朝陽が嫌いだったんだ
だけど、君を見てオレは朝陽を好きになれた
それと同時に夕陽も好きになったんだ
だって、クラピカの緋の眼によく似ているから…
でもあの綺麗な緋は誰にも造り出せない
ヒトでさえも…
自然でさえも…
神でさえもあの色は一つしか残さなかったんだ
ねぇ、クラピカ…
君は今何処にいるの?
解らない
オレには解らないよ…
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