異世界旅行@パラレル

□並盛探検
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「食うの遅っ!」

「量が多いんだよ!!」


約45分後、おそいだ何だという割には急ぐ様子もなくゆっくりと2人が玄関から出てきた。



「で、これから何処に行くの?」

「孤児院だ」

「それって…」

ランボやイーピン、それにフゥ太いるという孤児院のことだろう。



「普通にいけばここから10分くらいで着くんだが…」

「?」

「今日は…無理っぽいな」

「へ…?」


そういうと、隼人は明らかに嫌そうに…というか、めんどくさそうに顔をゆがめた。

その彼の視線の先には…



「おや、奇遇ですね」

「なっ…!!」 


何やらいやに見覚えのある髪形をした男。



「クフフ…こんなところで出会うとは………奇遇ですね」

「二回言うな!!!」
(二回言ったぁぁあああ!!!って隼人も言ったぁあ!!)


しかし、そんな辛辣なセリフなんかもう慣れているこちらの世界の彼は、それをスルーして話を続ける。


「どうしたのですか?綱吉。今日はずいぶんと大人しいですね」

「ひっ!?」

「…やはりいつもと違いますね」


そう言ってさらに骸が近づいてくる。

すると隼人がすこし焦ったように小声で囁いた。


「(ツナ、今からでも間に合う!)」

「(何が!?)」

「(なんでもいいから!とりあえず…


物凄い嫌そうな顔しながら『こっち来んなこのパイナップル野郎!!』って言え!)」

「(秤スでー!!?)」

「(いーいーかーらー!!)」


そんな会話をしているうちに、骸はどんどん近付いてくる。

そしてツナまでの距離があともうほんの少しとというところで、



「クフフ………」

「こっ………こっち来んなぁぁあああああ!!!!!!」

「狽ョ!!!??」


隼人の強烈な回し蹴りが、骸の首にヒットした。



「え、え゛ぇぇえええええ!!!!???」

「あぁぁあああ!!! やっちまった!ついやっちまったよ!!」



倒れこんでそのままピクリとも動かない彼の周りで数秒取り乱し、それから隼人がいつものように冷静に戻って…




「なぁツナ、こいつどこに埋めようか?」


さわやかな笑顔を浮かべながらとんでもないことを言った。
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