Lヒカアキ小説
□グレープフルーツ
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日曜日の真昼間。
アキラとヒカルは同居という名の同棲をしていた。
そしてアキラは、アイロンをかけていた。
そしたら突然―――…・
「なぁ・塔矢!お前さ……オレの事好き…??」
「えっ……?どうしたの、突然…」
ヒカルがアキラに背後から抱きつきながら言った。
「……好きだよ。だから離して」
「なんでだよー」
「……ア・イ・ロ・ン!ヤケドしたらどうするんだ!」
「あ……悪りぃ…」
アイロンの存在に気付き、ヒカルはすぐアキラから離れた。
ときどきヒカルは、今のような事を言う。
アキラは何となく勘付いていた。
『彼は時々とっても寂しがる』
原因は分からないけど、過去に何かあったのは確かだった。
アキラはアイロンを置いて、ソファーに座るヒカルの元へと向かった。
「……大丈夫だよ…、ボクがいるから」
背後からヒカルを優しく包み込んだ。
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