Lヒカアキ小説
□I have to swim with him.
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ボクの言う事をまったくきかず、先輩はプールに飛び込んだ。
水着はスクール水着じゃなかった。
黒に白のラインが入っていた。
彼にとっても似合っていた。
手を前髪に絡ませ、後頭部に持っていく。
オールバックの先輩も、随分と似合う。
無駄のない筋肉は、ボクとは対照的なイメージ。
―――――…
どうしよう。
彼から目が離せない―――……
気付いたら、ボクは着ていたシャツを脱ぎ
先輩の元へ行く為、プールに入っていた。
「………せんぱい……」
先輩の体に両手を回して、体を密着させた。
恥ずかしくて、いくら暗い夜でも顔をうずくめた。
「うん…。やっぱり綺麗だな、塔矢」
「……え……?」
先輩の発言に驚いて、うえを向いた。
「暗くてハッキリ見えないけど、オレの腹にガッツリあたってる。
お 前 の 胸 が 。」
「・・・・・え・・・・・?!!うわああああああああああ!!!ごっ…ごめんなさいいい!!!」
慌てて先輩の元を離れた。
先輩は『ラッキー』とか言ってるけど
ボクは全然ラッキーじゃない。
……恥ずかしい。
ただそれだけが脳内を埋めた。