妄想駄文★その他

□たんじょうび話
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そう今日は一年に一度しか来ない誕生日
誕生日だからといっていい日であるとは限らないが…これは流石に無いんじゃないか?




5月31日朝

体の上に重みを感じて目を開けるとそこには、馬乗りになって満面の笑みを浮かべている弟、阿含がいた
しかも生まれたままの姿で

「おっはよー雲水Vそしてたんじょーびおめでと雲水&俺」
「おはよう阿含…誕生日おめでとう…さっそく聞きたいんだが、なんでお前は服を着ていないんだ?」
真顔で目の前にいる弟を見ながら淡々と言葉をつむぐ
慣れとは恐ろしいもので、弟の奇行を幾度と無く目にしてきた雲水はこれくらいでは驚かなくなっていた

「あ“ぁ〜?なんで服着てねーのかって、なに当たり前なこと聞いてんだよ雲水。今日は誕生日だぜ?服着てるほうがおかしいっつーの」
「…おかしいのはお前の常識の方じゃないのか?あっ、どこに手を入れている!脱がすんじゃない!!」

遠慮なしに服を剥ごうとする愚弟の手を懸命に払いのけながら怒りの声を張り上げる
そんな雲水の顔を気持ち悪いくらいのにやけ面で凝視している阿含はとても百年に一人の天才と呼ばれるような男ではなくて

むしろ百年に一度の犯罪者もとい変質者と言っても過
言ではなかった

「雲水、今日は一日二人で生まれたころに戻って…そうだなぁ、赤ちゃんプレイでもするか。もちろん雲水が赤ちゃん役ででっかいおしゃぶうっっ!!」
一瞬の隙をついて半ば立ち上がりかけている変態のソレを蹴り上げる

少し可哀想かとも思ったが情けをかければ間違いなく学校に行けなくなるだろう

のた打ち回る阿含に「すまん」と一声かけると、朝食を摂るため急いで部屋を後にした
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