妄想駄文★銀魂
□一部
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布団から這い出して、とりあえず水を求めて台所へと足を向ける
いつもなら、そこへ行く途中で通る居間や台所で何かしら忙しそうにしているのだが…
何故かいない
「あれぇ?新八はどこいったんだ…買い物?」
水を飲みながら壁にかかった時計を見てもまだ10時をまわったくらいの時間で
昼過ぎか夕方くらいにしか買い物に行かない新八がいないのは珍しかった
「神楽がいねぇのはいつものことだからあれだけど…なんか新八がいねぇと変な感じすんな」
新八の存在はいつの間にか自分の体の一部とまで言えるようになっていたらしい
「やべぇな…切り落とされたら死んじまうかもしんねぇ」
体のどの箇所かはわからないが、きっと大事なところになっている
心の奥に根付いてしまったのかもしれない
そうなってしまったら、もうどうにもならない
神楽はきっと、いつか自分の下から離れていってしまうだろう
なんとなくそう思う
しかし新八は…
ずっと傍にいてくれるのではないか
自分の死に顔を見届けてくれるのではないか
もしくは死に顔を見せてくれるのではないか…
「あぁ、やめやめ!!年取ると余計なことばっかり考えちまって…いやいや、心だけはいつまでも少年のままだってお天気お姉さんに誓っただろ俺!!」