二人の騎士

□STAGE2‐1 ローズリー通り
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今オレ達はミントネシア王国からローズリー王国へと続くローズリー通りを歩いていたが…




この道…とげトンネルと言っていいほどいばらが絡まっていた。



オレは本当にここを通っていいのかと不安になった。

「お、おい…。こんなところ通って国なんかに着くのかよ…。」

と言ったらアイツがいつも通りにオレを睨みつけた。

「私はウソをつかない。最も私は正直者だ。」
「てめ…。『私の命令は絶対だ。』とか言いたいのか?」
「だまれ。」


リリーネはそう言うとオレを見るのを止め、進むほうを見た。




コイツと歩いてきて時間は経ったが、相変わらず会話はこんなのばっかだ。



本当にコイツは女なのかぐらいに口がムカつく。



こんなんで姫様を救えるのだろうか?

後先が不安だ…。






と思っているとふとリリーネは立ち止まった。


「ん?どうしたんだ?」

オレがリリーネに聞くと、リリーネは口元に人差し指を近づけた。

「静かに…。お前の大声で起きてしまったではないか…。」
「はっ?なにが起きたって……」



するとオレの足元でスルリとなにかが動いた。


少し違和感があってオレが足元を見ようとした時…





何かがオレの足に巻きついた。

「うわー!」

オレが絶叫しながら足元を見るといばらが巻き付いていた。

そしていばらはオレを持ち上げた。


「なんだこれ!?」
「ここの主が目覚めたようだ。」
「はぁ!?!?」

逃げようと暴れているオレと引き換えにリリーネはいつも通りに冷静に言った。

「くそっ!」

オレは全く動かないいばらにイライラし、腰のベルトから剣を取り出していばらを切った。


オレが地面に落ちたと同時に切れたいばらから紫の液体が吹き出た。


「ひっ!これ血…!?」

とビビっているとリリーネがオレの隣に立って冷静に言った。

「植物なんか血が出るはずないだろ。これは主の栄養だ。ヘタレのくせに頭も悪いのか…。」
「おま…言いたい放題言いやがって……!!」



と言い合っていたその時…






ダダダダダ…





地面が揺れ始めた……。



オレは焦ってきた。
「おい…。なんの現象だよ!」

オレがリリーネに聞くと

「きっと主がお出ましするのだろう。」
「お出ましって…」


オレは文句を言おうとするがさっきよりも大きな揺れになり喋る状態ではなかった。





そしてオレ達から離れたところの地面が盛り上がった。






ゴゴゴゴゴゴッ



盛り上がった地面から変な物体が現れた。













それは大きく真っ赤な一輪のバラだった………。


オレが声が出せずにいた。


「植物型モンスター、ローズラー。『ローズリー王国の番人』と言われているローズリー一凶暴なモンスターだ。」
「へぇ…ってそんな事言ってる場合じゃねぇだろ!!」


オレはリリーネに突っ込んだが本当にどうすればいいんだ。
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