稲妻
□、ね
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「はあ?」
シンとした部室に声が広がった。
「別れるなんてどうしてそんな事言うんですか」
部室は少し暗く、その雰囲気が成神を怖く見せた。
「いや、その」
息が詰まり上手く声がでない。
「試合も近いし恋愛は2の次「嫌ですよ」
俺の声をよぎり成神が抱きついてきた。
「先輩、嘘ですよね?全部」
「“試合”とか理由つけて・・」
「本当は違うんですよね?」
「何言って・・」
「嫌です先輩。そんなに佐久間先輩がいいですか?」
「先輩、先輩先輩。」
俺を抱きしめる力が強まり少し苦しくなる。
「成か「あ、そうだ」
「先輩が逃げちゃわないように、ちゃんとちゃんと・・っ」
成神が源田の首元に触れる。
「なる、かみ」
「せんぱ・・・・」
「ちゃんと話を聞いてくれ成神」
「嫌だ」
「成か「嫌だっ」
「だって、だって」
ぼろぼろと涙を流す成神
「だって、最後まで話聞いちゃったら、別れないといけないじゃないですか!」
「だからっ、だから・・・」
「先輩を*す事にしました」