稲妻

□、教えてよ
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「なぁ、豪炎寺、恋ってどんなだろう」




ぼけーっと天井を見つめながら円堂が言った。





「何だ、いきなり」




「いやーだってさ、俺らサッカー一筋じゃん?」


「あぁ」



「恋愛ってした事ねーから」




「そうだな」




「豪炎寺、教えてよ」




ずいっと寄ってくる円堂。




正直豪炎寺も恋愛経験はあまりなかった。





「分からないが、まず好きな人見つけて、好きです、って言えばいいんじゃないか?」




「うー・・ん」

円堂は眉をひそめて首を傾げた。


「どうした」





「なあ、豪炎寺、よくわかんねーから、豪炎寺で教えてよ」




「な・・」





沈黙した。







「え、んどう」



「はい」





「好きです、付き合ってください」


















「こんな感じでい・・・」



俯いていた顔を上げて、見ると真っ赤になった円堂がいた。




「・・・え、え、円堂・・?」


つられて真っ赤になる豪炎寺。





「豪炎寺」



円堂は豪炎寺に近寄り
豪炎寺の手の上に手を重ねた。



「な、に」








「もっと教えて」




「・・っ」






「抱きしめたり、キスの仕方とか、***とか、」





「えんど・・う」




「全部教えて、豪炎寺」











「・・・・・・教えるだけ、だからな」





そう言って触れるだけのキスをした。

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