碧の本棚

□プチ同棲生活 六日目
1ページ/1ページ

大ちゃんから今日は一日練習だって聞いたので、差し入れを持って登場です
いつも練習見させてもらってるお礼を兼ねてね!

『おはようございます清水先輩』
「おはよ、名前」
『今日差し入れ持ってきました!』
「あら、ありがと」

いやん、清水先輩が微笑んでくださった!

『あっ差し入れっていっても私料理できないんで棒アイス何ですけど』
「ありがとう、そこ置いておいて」
『はい』

アイスを入れて持ってきた小さめのクーラーボックスを清水先輩に言われたところに置いた時
もう部活はとうに始まっているというのに部員らしい格好をした人が入ってきた

えっちょっと待って、よく見たら髭生えてるあの人
髪長い…のは別に嫌いじゃないけどでもあれ部員さんであってるのかな
この前は居なかったよね?

「遅いぞヒゲちょこ遅刻だ」
「ごめん、やっと医者がオッケーだしてくれて、てかまたヒゲちょこ…」
「うっせぇ、早く準備しろ」
「あっはい…」

あれ…思ったより弱い人…
てかヒゲちょこ?
ヒゲ、ちょこ…ヒゲが、ちょこっと?

『大ちゃん、あの人は?』
「あれか、ヒゲちょこ、一応うちのエースだ」
『へー!あの人エースなんだ!すごいなぁ』
「ヒゲちょこだけどな」
『ねぇ大ちゃん、ヒゲちょこってヒゲがちょこっとってこと?』

そう言うやいなや、部活をしていたほずの皆が一斉にブフッと吹き出した
一体何事かとキョロキョロしてしまった

「ハッハッハ!」
「ヒゲがちょこっとだって!」
「旭さん見たまんまっすね!」
『あ、あれ…間違えた…?』
「ま、確かに間違えてはないよ」
「俺のはヒゲのへなちょこって意味だったけどな!」

皆これでもかってくらい爆笑している

『えっそうなの!?あ、あの、旭…さん?すんません、間違えちゃって』
「いや、いいよ、うん…間違えてはないしね…」
「良かったな、お前は晴れて二重の意味でヒゲちょこになったわけだ」
「別に嬉しくないけど…」
「あ?」
「すんません」

旭さんはどうやら気が弱いらしく、大ちゃんの睨み攻撃に呆気なく負けた
それから大ちゃんが部活再開すっぞ!と声をかけたから
初めて見学にきたときと同じようにそれぞれ散らばっていった
ちなみに午前の練習が終わってから私のアイスは大活躍でした





プチ同棲生活 六日目終了

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ