最強B型ブラザーズ
□2003〜2004
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「どっ、そんな見つめあって、なんっ、ジェジュンヒョン!チャンミナにもう手を出しましたか!?」
ものすごい剣幕でジュンスヒョンが叫んでいる。
たしかにこの大勢…僕はジェジュンヒョンの肩に手を置いてるし、顔もめっちゃ近いし…見つめあってたし…
「…」
ジェジュンヒョンはチャンミナ〜っと甘い声を出して僕の頬にキスをした。
「…!」
わざとだ。
「うわあ〜だっ、なんっ、いっ、」
なにいってるか全然わからないですよジュンスヒョン…
「ジェジュンヒョンふざけないでください。ジュンスヒョンおかえりなさい。これならお世話になりますね。よろしくお願いします。」
ジェジュンを引き剥がしてジュンスヒョンに近づくと、ジュンスヒョンは目を丸くして、口元がちょっとニヤッとした。
「う…、ぇ…っ」
なんでにやけてるんだ?
「ジュンスおかえり〜!あっは〜チャンミナと俺の愛の巣へようこそ!」
気がつくと、そう言ったジェジュンヒョンがジュンスヒョンの荷物を持ってあげていた。
「やめてください。」
「愛の巣って、僕たちの宿舎じゃないんですかあ!」
「そうですよ。からかわれてるだけですからジュンスヒョン。」
はあ…変な誤解が生まれてしまった。
「ジュンスヒョン…か」
ジュンスヒョンはそう呟いて、「なかなかいいなあ〜」っと言ってニヤニヤしていた。
僕は理解ができず、向きなおさして、奥のユノヒョンがいるであろう部屋まで1人で逃げるように歩みを進めた。
…なんとなく苦手だ。
ジェジュンヒョンとジュンスヒョンの言い合う声を背後に聴きながら、奥の部屋に入ってドアをしめると、そこは広い広いリビングだった。台所では、ユチョンヒョンとユノヒョンがふたりで冷蔵庫の中身を見ていた。
「あ、チャンミナ、」
「ユチョンヒョン、これからよろしくお願いします。」
「はははっ、礼儀正しいなあ〜よろしくねー」
「いまジュンスの声がしたけどきたの?」
「はい。いまジェジュンヒョンと玄関でなんか話してます。」
「へー迎えに行ってこよ〜っと」
ユノヒョンはにこにこしながらジェジュンヒョンたちのもとにむかっていった。
リビングには僕とユチョンヒョンふたりだけとなった。
ユチョンヒョンはしゃがんで、冷凍庫の中身を見ている。
そこへ近づいてユチョンヒョンと同じ目線になるようにとかがみこんだ。
「やっぱチャンミナはかっこいいなあ〜」
僕の顔を見上げるなり、ユチョンヒョンは笑いながらそう言ってくれた。
「でも、僕はヒョン達のがかっこいいと思いますけど。」
「うっそだあ」
バタンっと冷凍庫をしめて立ち上がる
僕も姿勢を正すと、ユチョンヒョンは僕より少しだけ背が低かった。
「ほんとですよ。こんなにかっこいいヒョン達に囲まれて、僕は不安です。」
「なんで?」
「僕のファンができないんじゃないかなって。」
そう言うとユチョンヒョンは、はははっと笑ってリビングのソファーに歩いて行ってしまった。
…ほんとなのに。