鹿×炎

□#6_hero
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「ごめん…頭冷やしてくる」









部屋を出て

チャンミンから離れ、

洗面台に向かう。






「はぁ…何やってんだよ…俺。」




鏡の前に片手をつき、

項垂れる。




顔をあげると

鏡の中の俺は、なんて情けない目をしてるんだろう。





「…はぁ…」




自分でもわけが解らない。


なぜただの後輩にこんなにも嫉妬しているのか。



解ってる。


ミノはただの後輩。



チャンミンだってそう言ってたじゃないか



でも




ミノが部屋に入ってきたときに

彼を見つめるチャンミンの眼。






俺は見てしまった。








そして気づいてしまった。





チャンミンは

絶対ミノに気があるって。





ただの後輩なんてもんじゃない。



鋭いチャンミンの視線。






まるで誘うような。



あぁ、

もし俺があんな視線で見つめられたら、

俺は絶対に勘違いするよ?






ミノはどうなんだ。


勘違いしたのか?


いや、


勘違いじゃないか…
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