Boys

□手紙
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「何って、こいつらならこうゆうの知ってそうだな〜と思って」
「だからって勝手に見せるなよ!こんなの人に知られたくないんだよ!」
「わかったわかった、勝手に見せたりしてごめん」
 頬を膨らませて怒る棗の頭をぽんぽんと撫でて軽く謝った。東條が棗を怒らせたときは必ずこうする。
「まぁ、春日と椿ならバラしたりしないと思うからいいけどさ」
「だろ?んで、お前ら本当に知らない?」
 二人の方に向き直って尋ねると、春日と椿の順に口を開いた。
「…知らない」
「俺じゃねぇよ」
 二人の返答に、棗はため息をついた。結局手掛かり無しか…
「…ソレ、どこに置いてあったの?」
 尋ねてきたのは椿。
「ん?棗の下駄箱だよ。さっき見つけたんだって」
「下駄箱に手紙って…随分オーソドックスだな」
 答える東條に、春日は眼鏡を拭きながら相槌を打った。
「今時こんな手使うヤツいるかよ。俺ならこんな馬鹿なことはしねーな」
(?俺なら…?)
 椿の一言に、棗は違和感を感じた。
「で…返事書くのか?高森」
「えっ…うーん、まだ悩んでる、けど…」



 ──この時、俺はしつこく尋ねてくる椿を少なからず疑っていた。

 もし…椿が手紙を書いたヤツだったら…?
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