こんなに宮藤が可愛いわけがない

□サーニャはわたさないゾ
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バルクホルンは一回自室に戻ってから飛行訓練に出ようと思い、廊下を歩いていた。
「しかし、ハルトマンは何であんな物をくれたのだろうか」
独り言を呟きながら歩いていると前からサーニャがゆっくりこちらに歩いてくる。目はほとんど閉じて今にもそこに倒れて寝てしまいそうだった。
「サーニャ、眠いならまだ寝ていればいいではないか」
サーニャの目の前に立って声をかけるとサーニャは嬉しそうにバルクホルンの体に身を預けるように倒れる。
「まったく、ハルトマンよりはいいが」
ところでエイラはどこだろう。サーニャがいるということはエイラも近くにいるはずだ。「あっ、いたいたサーニャ〜」
エイラがサーニャを見つけてこちらに来る。
「すまないエイラ、サーニャを部屋まで連れてってくれ」
「だな、こんなところで寝たら風邪引いちゃうしな」バルクホルンはエイラにサーニャを渡そうするが、サーニャは中々バルクホルンから離れない。
「サーニャ、部屋で寝よう」
エイラが優しく声をかけるとサーニャは少しだけ目を開ける。そして自分が何かを掴んでることに気付いて顔を上げる。バルクホルンと目があった。
「お姉ちゃん、お休み」
「…」
「…」
と言ってサーニャはまた目を閉じる。バルクホルンとエイラはすやすやと眠るサーニャを見て、互いを見る。
「サーニャはいま何を言ったんだ大尉?」
「聞き間違いでなければ、姉と…」「サーニャ…、ともかく部屋に連れてこう」
バルクホルンにくっついて離れないサーニャをひとまず寝かせるために二人はエイラの部屋に行く。
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