神ノ定メ 本
□第3夜
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『任務、ですか?』
「そう、任務だ。おまえにとっては何週間ぶりかの任務だろ?」
『はい、まあ…それで誰とです?』
「さあな。オレはただお前を連れて来いと言われただけだからな…てか、お前何でまたこんな所に…」
『何ででしょうねー』
科学班の人から久しぶりに任務だと伝えられた。そしてその人も驚いたレムがいる場所。それがなぜか黒の教団の屋上にいた。
『まあ研究室に行けばいいのでしょう?』
「そうだ。ふぁああ…じゃあオレは帰るな」
『…お疲れ様です(眠そう)』
レムは屋上からコムイがいるであろう研究室に向かっていった。
✝研究室✝
「あれ?レム?」
「レムも呼ばれたの?」
『はい。そういう二人も?』
研究室の前に着くと、アレン、リナリーの二人が待っていた。二人もどうやらコムイに呼ばれたらしい。
「兄さん、入るよ」
「失礼しまーす」
『失礼します』
入ってみればやはり寝ている…のかと思いきや珍しく書類に埋もれながら起きているコムイ。
「たぶんね、たぶんあると思うんだよねイノセンス」
たぶんを連発しながら書類に埋もれていくコムイを救出しながら話を聞く。…といっても説明してくれたのはリーバーだが。
どうやら今回は≪巻き戻しの街≫という呼び名が付いているところに行くらしい。その名の通り時間が巻き戻っているらしい。
調査の発端はその街の酒屋と流通のある近隣の街の問屋の証言だ。先月の10月9日に「10日までにロゼワイン10樽」との注文を受け翌日に配達。
ところが何度街の城門をくぐっても街に入れず帰宅。事情を話そうと電話をかけるもつながらず、毎日同じ内容の電話が同じ時間にかかってくる
…とのこと。しかも問屋はノイローゼで入院までしている。しかも調べようにも探索部隊(ファインダー)も街に入れず調査もできない。
そこでコムイの推測によりエクソシストなら入れるかもとのことで今回僕らが調査をしていない街に行くらしい。
『いろいろと面白そうですね、そこの街』
「面白いって…もしかしたら戻れないかもしれないんだよ」
『その奇怪を解けば戻れるはずです』
「そうかな…まあ今回はエクソシストの単独行動で時間のかかる任務だ…以上!」
説明を受けた後、僕らは各自準備をし、地下水路から任務に向かった。