神ノ定メ 本
□第12夜
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「どわぁあああああああああああああああッ!」
大声で叫んで落ちていく7人。
「ぐぇ…っ」
「ビ…ッ、ビックリしたである〜…」
「ちっ」
「う"ぉえ"え"ええっ」
「つっ潰れる"う"ーっ」
「アレンくん、どさくさにまぎれてレムに急接近してないわよね?(黒笑)」
「んなこと、こんな状態できるワケないでしょう?(黒笑)」
上からクロウリー、神田、チャオジー、ラビ、リナリー、アレン順。しかも、墜落の衝撃でレムは意識が飛んでいた。
そのため、アレンが支えていても、レムははい出す事が出来ない。
「早くどいて下さい。ってかどけ(黒)」
何とかして(黒笑で)皆を降りさせた後、アレンはレムを抱き上げる。もちろん、横抱き。
「何だ、この町は」
「!ここ…方舟の中ですよ!!」
「ええっ!?」
なぜかアレンと神田が向かい合い、それはもう真黒いオーラを漂わせている。
『…んっ………何で僕はアレンに抱きかかえられてるんですかね?』
「先ほどの衝撃で気を失ってたんですよ。それで抱きかかえてたんです」
『そうなんですか。ありがとうございます。…あの、もう立てるんで、降りても?』
「(もう少しこのままでもよかったんですが…)はい、わかりました。無理はしないでくださいね?」
アレンはようやくレムを放し、その場に立たせた。その時、レムの視界に何かが映った。
『これは…?(あ、レロ)』
地面にひっついていたレロをはがす。なんかムカついたので、思いっきり地面に叩き付けた。
「いったああああッ!何すんだレロ!どけレロ、クソエクソシスト!ペッ」
その衝撃で目を覚ましたレロは僕たちに向かって悪態を吐いた。“クソ”って何だってんだ!
「「お前か…」」
「キャ――――ッ!!」
完全に怒っているアレンとユウはイノセンスをレロの喉元(?)につき付ける。説得(脅し)ながら、出口を聞き出そうとするも…
「でっ、出口は無いレロ…
{舟は先程、長年の役目を終えて停止しましタ❤ご苦労様ですレロ❤
出航ですエクソシスト諸君。お前達は、これよりこの舟と共に黄泉へ渡航いたしまぁース❤}」
突如、声色が伯爵の者となり、その口から伯爵らしきものが出てくる。
そして、合図とともに舟が壊れ始めた。それは端から始まり、中心部へとやってくる。
「{危ないですヨ❤引っ越し(ダウンロード)が済んだ場所から崩壊が始まりましタ❤
あと3時間。それがお前達がこの世界に存在していられる時間でス❤
可愛いお嬢さん方…良い仲間を持ちましたネェ❤こんなにいっぱい来てくれテ…
まあ、“異端の神”は後で保護しますので、待ってて下さいネ}」
『っ』
「…前々から思ってたんですが、異端の神って何なんですか」
「{オヤ、知らなかったのですカ❤まあいいでしょう。特別に教えてあげまス❤
異端の神と言うのは、その名の通り“異世界から来たイノセンスを使う者”のことでス❤
異端の神が使うイノセンスはこの世に存在するイノセンスの数に含まれていない特別なモノでス。
後の詳しいことは当人である…久遠レムに聞くといいでしょウ❤}」
「えっ!?レムが…異端の神だったの…?」
『………』
恨めしげに伯爵を睨みつけるも、アイツは完全に無視する。リナリーがやって来て、肩を揺さぶられ、伯爵を睨むことを中断させられた。
『伯爵……何で今、このタイミングで言いやがった』
キレているため、口調がガラリと変わる。僕の肩をつかむリナリーの手の強さが弱まる。
『(新たなイノセンスがこちらに向かっている…元帥が放ったのか)』
{さあ、何ででしょうネ❤}
『消え失せろ』
伯爵は一度甲高く笑うと、レロの口から離れ、風船のように飛んで行った。