リングの光T 本
□標的13
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「学校終わった終わった〜」
『今日は大変でしたね。分からない数学の問題をあてられて』
「それはもう言わないで!!…!!」
『どうかしましたかツナ…って、何ですかこれ?ツナってこんな黒ずくめの人たちとかかわってるんですか?』
「ち、ちがうんだよ!!」
『分かってますって(だってツナの正体知ってますし)』
ツナの家の前には黒ずくめの人たちがずらり。しかもどの人もいかつい顔の男性ばかりだ。
その中の一人が近づいてくる。
「あの…すいません。通っていいですか?」
「ダメだ。今は沢田家の人間しか通せないんだ」
物凄く厳重に守られているようで、近所の人たちもこの黒ずくめの誰かと一緒に家に入っているようだ。みんな顔は真っ青。
もちろんツナも例外ではない。
「えっ………沢田綱吉ですけど…」
名前を言った途端豹変する大人達。しかもいきなり口調が敬語になる。
『…なんか僕は邪魔そうなので帰りますね。宿題は学校で教えます』
「待て、お前名前は何だ?名乗れ」
帰ろうとした途端、なぜか僕の方にも黒ずくめの奴らが来た。しかも十数人で囲まれる。まるで僕からツナを遠ざけるかのように。
こんなことしたってドゥラドのボスである僕を倒せないのにね…てか知らないか。
『僕は月城優です。ツナ…綱吉君とは友達なんです』
あだ名で言った途端睨みが強くなった。これ、殺気じゃない?表は一般人の僕に殺気は無くない?!まあ微量だけどさ…
「なっ、もしや貴方はリボーンさんが行っていたなぜか男装してるドゥラドファミリーのボ…『黙れっ!!!!』グフッ」
思わず蹴ってしまった。でもしょうがないでしょう?僕の秘密をツナがいる前で話すんだから。てか何で知ってるの?もしやリボーンめ…
『その事は誰から聞きましたか?』
「リ、リボーンさんからです…」
『そうですか、教えて頂きありがとうございます』
満面の笑みで返せばけった人はなぜか青ざめた。ああ、僕の笑顔が怖いのか。僕、怒るとなぜか後ろに黒いオーラ出ちゃうんですよねー。
「優?どうかした?」
『いえ。何でも。それではここで…』
帰ろうとした瞬間、奴が来た。
「おい優。おまえも入れ」
『僕には関係のない話ですので』
「いや、かんけーありありだぞ…来なきゃバラすぞ」
『…分かりましたよ!行けばいいんでしょう?行けば!!!』
「そうだぞ」
『それにあなたには話があります。後でゆっくりと聞かせてもらいますよ』
そのまま家の中に入った。渋々と。
「はるばるやってきたぜ。オレはキャバッローネファミリー10代目ボスだ」
ツナの部屋の中にはなぜか大きな椅子があり、それが振り向くと、そこにじゃ僕と同じ金髪の気のよさそうなお兄さんがいた。
「ん!…こりゃあダメだな!」
「なっ!」
いきなり笑いだすお兄さん。ツナはいきなり笑われてなんか嫌そうだ。自分の家に勝手に上がられ、挙句の果てに笑われる。
『人の事を笑うのはちょっとおかしいんじゃないんですか?』
「おっお前か!リボーンが行ってたボスさんは!」
『リボーン!!なぜ貴方はこう口が軽いんですか!!金髪のお兄さん、それ以上言ったら、僕の事知っているなら分かりますね…?』
キレた僕は金髪のお兄さん…名前知ってるからディーノさんにだけあてた殺気をあて、睨んだ。
それだけで黙るディーノさんも僕がどれだけ怒っているのかを感づいているのだろう。
僕は大体の話を聞かず、ツナのベットに座って一人数学の宿題をしていた。
そんな優が宿題にのめり込んでいるうちに話は進み…気が付いた時にはランボが手榴弾を投げた所の過ぎていた。
…手榴弾が爆発する音も聞こえないって…僕の耳、使い物にならないほどに難聴なんですかね?
「ねえ優、夕飯食べて行かない?優って一人暮しなんでしょ?」
『…いいんですか?』
「いいよ。どうせここに居候がいっぱいいるんだし、一人増えても母さんは気にしないから」
『それならお言葉に甘えて頂きましょうかね』
ディーノさんも食べていくようなので、一緒に行った。もちろん僕はディーノさんの後ろにいた。階段を下りるときに巻き添えになるのは嫌ですから。
『いただきます』
「どうぞ〜。たくさん食べてね優君」
『ありがとうございます』
食べているときに、なぜかツナのファミリーの話になり、そのメンバーをリボーンがあげているときだった。
「いまんとこ獄寺と山本。後候補がヒバリと笹川了平と…」
ここまではいい。いいのだが…
「それにその守護者の中で一番つえーのが優だな」
『ゴホッガホ…ゲホッ』
「だ、大丈夫!?…てか友達と先輩だから!!」
『…僕、ファミリーにはいるのお断りしたはずなんですが…』
「そんなの関係ねーよ」
『ハァ…』
どうやらもう僕が守護者なのは決定済みなようです。