リングの光T 本

□標的15
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『さて、そろそろ行きますか』



今日は1月3日。お正月当日に集まる予定だったのだが、いろいろと事情が重なり、3日後になった。
集合場所へと向かっていると、リボーンがいつの間にか隣へやってきていた。



『何ですか、リボーン』


「お前をボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦に招待するぞ」


『僕には予定がすでには行っています。京子と黒川さんと優衣さんと初詣に行くんです』


「そいつらならもうオレが誘ってOK貰ってるぞ。お前も来ると行ったらいくとさ。それに対戦相手も用意してあるぞ」


『…つまり強制的なんでしょう?』


「もの分かりが良くて助かるぞ。まあ、ツナん家に行くぞ」


『はいはい』



リボーンを肩に乗せ、ツナの家へと向かう。家に近づいてくると、前方に金髪の人と、見知った茶髪が見えた。



『もしかして、対戦相手って…』


「ディーノ率いるキャバッローネファミリーだ」


『そうですか…で、僕はどちらのファミリーにはいるんです?ドゥラドは僕一人ですよ?』


「お前はすでにボンゴレにも入っているだろ?アイラスからは許可は貰ったと言ったはずだ」


『だから、了承した覚えは無いんですってば!!』



大声で叫んでしまったためか、前方を歩いていた優衣が振り返った。カレンを見つけてこちらに駆け寄ってくる。彼女は着物を着ていた。



「あ、優君。あけましておめでとう!!今年もよろしくね!」


「よう優。今年もよろしく頼むな」


『二人ともあけましておもでとうございます。こちらこそよろしくお願いします』



お辞儀をされたため、こちらもお辞儀をして返す。リボーンは落ちない様に腕で抱えている。
二人と一緒にツナの家へと向かう。ディーノさんには部下がついているため大丈夫だろうが。



「オレは先に行ってるぞ」


『あ、はい』



レオンを変化させ、優の腕から飛んで行った。



「ホント、気がはえーな」


「あの子、何処の子ですか?」


『なんて言いましょうか…今から行くツナの家庭教師、ですかね?』


「え、あの年で家庭教師してるの!?」


『まあ、そこらへんは放っておいた方がややこしくなんなくていいですよ』


「そう?」



ツナの家につくと、玄関先にはもうみんな揃っていた。京子に了平、ハル、山本、獄寺、ランボ、イーピンだ。ビアンキはそのうち来るのだろう。



『あれ、黒川さんは?』


「来れないんだって」



京子に聞けば、家の用事で参加できなかったそうだ。



「さて、全員そろったから移動するぞ」



またもやカレンの肩に乗ってきたリボーンの案内を聞きながら一行は移動を始めた。










〜河川敷〜



着いたのは河川敷だった。ここは棒倒しの練習にも使った懐かしいところだ。今回は特別にボンゴレファミリーではない了平や京子、ハルなんかもファミリーと認めるそうだ。



「ちなみに優は正式なボンゴレファミリーだぞ」


『だから、了承した覚えは無いと言ってるでしょう!!』


「まあまあ、落ち着けってな!」


『山本…』



肩をたたかれ、なぜか腕を引っ張られた。そのまま皆と少し離れら所に移動させられる。



『どうかしました?山本』


「…あそこにいる、茶髪の奴誰だ?」


『ああ、優衣さんの事ですね。山本達が休んだ日に転校してきた娘ですよ。ディーノさんの義妹だそうです』


「そっか」


『…もしかして、気になってます?』


「うーん、なんつーのか分かんねーんだけど…なんかこう、胸のあたりがむずむずしてんだよなぁ」


『それは恋なのでは?…優衣さんを見て、こう、胸がドキドキしません?』


「確かに、そんな感じだな」


『山本、それが恋ですよ。一目惚れじゃないですか?』


「そっか…これが恋か…」


『そうです。僕も応援してますよ』


「ああ、サンキューな」



さわやかすまいるを僕に向ける山本。心なしか、いつもより楽しそうに見えた。あの山本が恋かぁ…



『(これは、どうなるか楽しみですね)』



戻って行く時、一人楽しそうに笑った。



「何してたんだ?」


『いえ、何でもないです』


「用が終わったなら始めるぞ」



こうして山本の恋が発覚したと同時に、ボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦が幕を開けた。
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