リングの光T 本
□標的15
1ページ/3ページ
『さて、そろそろ行きますか』
今日は1月3日。お正月当日に集まる予定だったのだが、いろいろと事情が重なり、3日後になった。
集合場所へと向かっていると、リボーンがいつの間にか隣へやってきていた。
『何ですか、リボーン』
「お前をボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦に招待するぞ」
『僕には予定がすでには行っています。京子と黒川さんと優衣さんと初詣に行くんです』
「そいつらならもうオレが誘ってOK貰ってるぞ。お前も来ると行ったらいくとさ。それに対戦相手も用意してあるぞ」
『…つまり強制的なんでしょう?』
「もの分かりが良くて助かるぞ。まあ、ツナん家に行くぞ」
『はいはい』
リボーンを肩に乗せ、ツナの家へと向かう。家に近づいてくると、前方に金髪の人と、見知った茶髪が見えた。
『もしかして、対戦相手って…』
「ディーノ率いるキャバッローネファミリーだ」
『そうですか…で、僕はどちらのファミリーにはいるんです?ドゥラドは僕一人ですよ?』
「お前はすでにボンゴレにも入っているだろ?アイラスからは許可は貰ったと言ったはずだ」
『だから、了承した覚えは無いんですってば!!』
大声で叫んでしまったためか、前方を歩いていた優衣が振り返った。カレンを見つけてこちらに駆け寄ってくる。彼女は着物を着ていた。
「あ、優君。あけましておめでとう!!今年もよろしくね!」
「よう優。今年もよろしく頼むな」
『二人ともあけましておもでとうございます。こちらこそよろしくお願いします』
お辞儀をされたため、こちらもお辞儀をして返す。リボーンは落ちない様に腕で抱えている。
二人と一緒にツナの家へと向かう。ディーノさんには部下がついているため大丈夫だろうが。
「オレは先に行ってるぞ」
『あ、はい』
レオンを変化させ、優の腕から飛んで行った。
「ホント、気がはえーな」
「あの子、何処の子ですか?」
『なんて言いましょうか…今から行くツナの家庭教師、ですかね?』
「え、あの年で家庭教師してるの!?」
『まあ、そこらへんは放っておいた方がややこしくなんなくていいですよ』
「そう?」
ツナの家につくと、玄関先にはもうみんな揃っていた。京子に了平、ハル、山本、獄寺、ランボ、イーピンだ。ビアンキはそのうち来るのだろう。
『あれ、黒川さんは?』
「来れないんだって」
京子に聞けば、家の用事で参加できなかったそうだ。
「さて、全員そろったから移動するぞ」
またもやカレンの肩に乗ってきたリボーンの案内を聞きながら一行は移動を始めた。
〜河川敷〜
着いたのは河川敷だった。ここは棒倒しの練習にも使った懐かしいところだ。今回は特別にボンゴレファミリーではない了平や京子、ハルなんかもファミリーと認めるそうだ。
「ちなみに優は正式なボンゴレファミリーだぞ」
『だから、了承した覚えは無いと言ってるでしょう!!』
「まあまあ、落ち着けってな!」
『山本…』
肩をたたかれ、なぜか腕を引っ張られた。そのまま皆と少し離れら所に移動させられる。
『どうかしました?山本』
「…あそこにいる、茶髪の奴誰だ?」
『ああ、優衣さんの事ですね。山本達が休んだ日に転校してきた娘ですよ。ディーノさんの義妹だそうです』
「そっか」
『…もしかして、気になってます?』
「うーん、なんつーのか分かんねーんだけど…なんかこう、胸のあたりがむずむずしてんだよなぁ」
『それは恋なのでは?…優衣さんを見て、こう、胸がドキドキしません?』
「確かに、そんな感じだな」
『山本、それが恋ですよ。一目惚れじゃないですか?』
「そっか…これが恋か…」
『そうです。僕も応援してますよ』
「ああ、サンキューな」
さわやかすまいるを僕に向ける山本。心なしか、いつもより楽しそうに見えた。あの山本が恋かぁ…
『(これは、どうなるか楽しみですね)』
戻って行く時、一人楽しそうに笑った。
「何してたんだ?」
『いえ、何でもないです』
「用が終わったなら始めるぞ」
こうして山本の恋が発覚したと同時に、ボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦が幕を開けた。