リングの光T 本

□標的19
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―並盛町夜9時



「うっ、ぐはっ」



名も知らぬ風紀委員の生徒の一人が夜中、二人組の男に襲われていた。



「よえーよえー。風紀委員、恐るるに足らーず!」


「貴様ら…何者だ…」



意識が朦朧とする中、二人組に問いかける並中風紀委員。



「んーーー?遠征試合にやってきた、隣町ボーイズ?」


「それつまんないよ。早くすましてよ犬」


「こいつ何本だっけか?ちょっくら頂いていくびょーーん!」



街灯の下に出てきた二人組の顔があらわになる。一人は特徴的な話し方で、鼻の上に大きな切り傷があり、もう一人は帽子を深くかぶっている。



「なっ何をする気だ!」


「恨まないでね〜上の命令だから」



手にはペンチ。そのままリーゼントを掴むと、男の口の中にペンチをねじ込む。



「待て!や…やめ…!!ウギャアアアア!!」



夜の町に、男の叫び声が響いた。
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