リングの光T 本
□標的19
1ページ/2ページ
―並盛町夜9時
「うっ、ぐはっ」
名も知らぬ風紀委員の生徒の一人が夜中、二人組の男に襲われていた。
「よえーよえー。風紀委員、恐るるに足らーず!」
「貴様ら…何者だ…」
意識が朦朧とする中、二人組に問いかける並中風紀委員。
「んーーー?遠征試合にやってきた、隣町ボーイズ?」
「それつまんないよ。早くすましてよ犬」
「こいつ何本だっけか?ちょっくら頂いていくびょーーん!」
街灯の下に出てきた二人組の顔があらわになる。一人は特徴的な話し方で、鼻の上に大きな切り傷があり、もう一人は帽子を深くかぶっている。
「なっ何をする気だ!」
「恨まないでね〜上の命令だから」
手にはペンチ。そのままリーゼントを掴むと、男の口の中にペンチをねじ込む。
「待て!や…やめ…!!ウギャアアアア!!」
夜の町に、男の叫び声が響いた。