リングの光T 本

□標的22
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家に帰ったツナは、早速服を着替えて出かける(襲撃)の準備を始めた。



「あら?お気に入りに着替えて遊びに行くの?」



ツナが手に取ったのは左胸に“27”とロゴの入ったシャツ。奈々には並中生が襲われているからやめておいたら?と言われた。



「(今まさにその元凶に乗り込もうとしてるんだけど…)」


そんな事口が裂けても言えるわけがない。軽くあしらって部屋に戻り、山本達が来るのを待つ。



「どなたー!!」



部屋にいたのは緑色の丸い顔の何か。その何かを破り裂いて出てきたのはリボーン。



「マユになったレオンも連れて行こうと思ってな」


「レオン大丈夫なのか〜!?」


「レオンの心配より自分の心配をした方がいいぞ。レオンがこうなる時はオレの生徒は死にかけるんだ」



いきなり不吉な事を言われる。戦いに行く前にそんな事を言われると、気が気ではない。



「オレは戦わねーからな。今回の指令はツナへのもんだからな。オレは“死ぬ気弾”以外撃てない掟なんだ。ちなみに死ぬ気弾も後一発しかねーからな」



リボーンの手のひらに置かれている弾は確かに一つ。レオンの体内で生成される死ぬ気弾。
今、そのレオンがマユになっているため死ぬ気弾を作れないのが原因だった。



ピ―――ンポ―――ン



「いよいよだな!茶と寿司さしいれな」


「(行楽気分だ―――!)」



お茶と寿司を片手にやってきたのは山本。マフィアごっこだと思っているからこその行楽気分なのだろう。



「ケンカ売ってんの?山本武。私の弁当へのケチかしら」


「え…じゃあ両方どーすか?」



火花が見える気がしてきた。



「後は獄寺君と優だけだね」


「あいつらが遅れてくんなんてめずらしーな」


「獄寺の方はとっくに来てるぞ」



窓から門の方を覗くと、確かに門柱の陰にいる獄寺がいた。きっとビアンキがいるために中には入れないのだろう。



「くそぉ近寄れねーぜ…しっかし…かいーな。蚊にでも刺されたか?」



頬は赤くなっている。その蚊は、シャマルが仕込んだものとは知らずに…



『獄寺…?そんなとこで何してるんです?』


「なっ、優!?テメェ、何遅れてやがんだ!」


『遅れたって…まだツナ達は出てきてないじゃないですか』


「10代目に使えてんなら10分前行動はあたりめーだ!!」


『…僕はボンゴレに入った記憶はありませんが』


「んだとテメェ!」


「獄寺君…?」



玄関から出てきたツナに慌てふためく獄寺。門柱にすり寄るとなぜかそれをべた褒めする。



「10代目!!いやぁ素晴らしい門柱に見とれてました!」


『もしかして、ビアンキの事ですか?』


「ビアンキなら大丈夫だよ。うまくいってビアンキに顔の一部を隠してもらったから。それならぶっ倒れないでしょ?」


「えっまじスか!?」



玄関が再び開き、そこから出てきたのはリスのきぐるみを着たビアンキらしき人。ちがう意味で一緒にいたくない。



「よし、そろったな。骸退治に、出発だ」



一行は骸のいる、黒曜ヘルシーランドへと向けて出発した。
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