リングの光T 本
□標的1
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イタリアのとあるマフィアのアジト。そこでは今、七人の人間が集まっていた。
「いきなりリングが光ったからな、驚いたぞ」
「俺もだ」
七人の人たちが手にしているリング。それらはなぜか、光り輝いていた。
すると突然、リングがより一層光り輝いたかと思いきや、それぞれのリングから、一つの光が飛び出してきた。
飛び出した光は、空中でひと塊りになると、白く光り輝きだした。
そこにいた者たちは、眩しくて目をつぶった。
しばらくして光が収まり、光のもとに目を向けると、そこには新しいリングがあった。
一人の男がリングをつかもうとすると、リングはまるで自分の意思があるかのように、男の手から逃れた。
そしてそのまま、また白く光を発し、気がつくとリングは箱のようなものの中におさまっていた。いくらその箱を開けようとしても箱は開かなかった。
「ダメだな。びくともしない」
何度引っ張ったり扉をこじ開けようとしても、開こうとはしなかった。
「新しい守護者が現れん限り、そのボックスは開かないだろうな」
「それなら新しい守護者を探そうじゃないか。この箱からはとても大きな力が伝わってくる」
「いや、無理だろう」
「なぜだ?」
リーダーらしき金髪の男が仲間からの質問に答える。
「このボックスに見合う守護者がいないからだ。リングの力はこの箱の中から伝わっては来るが、リング自体がここにはない。
リングがなければ、守護者の体の一部にでもなってこなければいけないだろうな」
周りにいる仲間が驚く。
「…なぜそのような考えにたどりつく」
「超直感だ」
ああ、と納得する。
そのあと、その箱と別にあるであろうリングの名前を決めることに話題が向いた。
「やはりオレらと同じような系統にするのか?」
「どのようにする?こんなこと初めてだし…」
すると金髪の男が口を開いた。
「この箱からは、俺と同じ大空の気配がする…だが、そのほかにもお前たちのリングの気配もする。
つまりこのリングはすべての力を使えるらしい。だから、大空より大きい存在、天空と、その下に構える地上を掛け合わせ……
・・・・・・としてはどうか?」
七人の間に沈黙が走る。
始めに口を開いたのは着流しを着た男だった。
「いいのではないか?少なくとも私はそう思う。他の者たちはどうでござるか?」
「俺もいいと思う」
「私も」
次々と賛成の意見があがる。結果的にリングの名前は・・・・・・に決まった。
「いつどこで守護者が現れるか分からないから記録を付けておこう。
このリングがどのようにして生まれ、どのような力が詰まっているかを…」
そうして・・・・・・は、誕生した…