短編
□これからの日常
1ページ/2ページ
同居を始めて一週間。
お互いに仕事が忙しくて、一緒にゆっくり過ごすのは始めてだったりする。
「野分、次風呂いいぞ」
「あ、はい。いってきま」
何気なく振り返り、ヒロさんを見て固まった。
ヒロさんは、腰にタオルを巻いただけという格好をしていたのだ。
ほんのり色づいた白い肌も、すらりと伸びた長い足も、引き締まった腹部も、男性のわりにほっそりした腰も、すべてが扇状的だった。
「あの、ヒロさん」
「あ?」
ヒロさんは男らしくペットボトルをラッパ飲みしながら振り返った。
ごくりと動くのど元から目が離せなくなる。
「……風邪ひきますよ」
「大丈夫だって、汗が引いたらちゃんと着るから」
……いや、俺の下半身と理性が大丈夫でないんですが。
なんで、この人はこうも無自覚なんだろうか。
「ヒロさん」
「うわっなっ…なんだよっ」
後ろからぎゅっと抱きついた。
久しぶりのヒロさんの感触。濡れた髪にシャンプーの匂い。
彼は腕の中でじたばた暴れていて、その度にタオルから白い太ももがみえて、我慢する方が無理だった。
「先にヒロさんいただきます」
「はあ!?ちょ…まっ」
散々抱き合って、少しヒロさんに怒られて、二人でお風呂に入って。
これからは、それが毎日。
end
おわり→