FAIRYTAIL longstory
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(グレイ視点)
ギルドに戻ってナツの傷の手当てをしようと治療セットを取りに行こうとしたら、エルザに声をかけられた。
「ナツ、その傷はなんだ?」
「えーっと…」
「街中で襲われそうになったところをナツが助けてくれたんだよ」
襲われそうって…。他に言い方なかったのか、俺。
「お前の力を狙っている者か?」
「あぁ…。多分、そうだろ。あ、エルザ。治療セットどこにあるか知らねぇ?ナツの傷の手当てしてぇんだけど」
「傷の手当てならお前の魔法で出来る」
・・・・は?ちょっとまて…。俺の魔法は氷の造形魔法だぞ?造形魔法で傷の手当てなんて出来るかよ。
「無理だろうが。忘れたのかよ。俺の魔法は氷の造形魔法だ。」
「お前は、氷の造形魔法とは違う治癒魔法が使えるはずだ。」
「治癒魔法?んなの使ったことねぇぞ。」
「いいからやってみろ」
・・・・どうやって?やり方知らねぇし…。
「グレイ…。なんでもいいからはやくしてくれ。」
「ナツ…・・・・はぁ。わかった、やってみるよ。」
一か八かだ。手に魔力を集めて…
「・・・・・・・・」
「・・・・やはりな」
・・・・お?ナツの傷がなくなっていく。え、マジで使えんの?治癒魔法…。
「よっしゃー!!治ったぁ!・・・・グレイ、ありがとな!」
「え、あ…おう」
「でも、なんでお前、治癒魔法使えたんだよ?」
「わからねぇ…。エルザ、なんで知ってたんだ?」
「あぁ。それは・・・・」
エルザの話によると…俺達が依頼に行く途中の列車で戦闘になった時・・・・ナツが刺されて重傷の傷を負ってたはずなのに、俺の魔力が暴走した後は傷が無くなっていたから…もしかして、と思ったらしい。
「どうだ?治癒魔法を使ってみた感じは」
「感じ・・・・というよりは…魔力の消耗が激しい…。多分、俺にはかすり傷程度の傷を治す事しか出来ねぇ。」
「そうか。使いすぎには気を付けるんだぞ?」
「あぁ。」
「後で重要な話がある。ルーシィの家に集合だ。」
「わかった」
「おう」
ここですりゃいいのに。どんだけ重要なんだよ…。
エルザはそれだけ言うとどこかに行ってしまった。
「ルーシィん家に行くか?」
「ん・・・・そうだな」
「じゃ、決定。行くぞ〜。」
「あぁ」
ナツが歩き出して、その後に続いた。
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(重要な話ってなんだろーな)
(・・・・さぁな。ルーシィん家に行けばわかるだろ)