FAIRYTAIL shortstory
□勘違い
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「ナツなんか・・・ナツなんか・・・・・・大っ嫌いだ!!」
そう言って、ギルドから走って出た。なんでこーなったかと言うと…
――1時間前――
ギルドに行く準備が終わって、家から出た。そして、ギルドに行く途中…ナツが浮気しているのを見た。その後は気付いたらギルドに居たからわからないが…。そして、暫くしてからナツがギルドに来た。その時ナツの服からいつもと違う匂いがした。さっきの女の匂いだろうか…。暫くずっと居なければ匂いなんてそうそうつかない。昨日から?それとも…もっと昔から?そう考えているうちに口からさっきの言葉が出ていた。本当にナツの事が嫌いになった訳じゃない。でも、ナツは俺の事が嫌いになったのかもしんねぇし…。俺がナツを止める権利なんてねぇし…。ナツが幸せならそれで良いやとか…思えてきた。今日はこのまま家に帰って…明日、別れるって言おう。ついでに今日の事も謝ろう。そう、思って家に向かって歩きだした時に…ナツの声がした。
ナ「はぁ…はぁ。・・・やっと、追い付いた!」
グ「ナツ…」
ナ「急にどーしたんだよ?俺何かしたか?」
とぼけるつもりかよ…。何かしたって?堂々と浮気してたじゃねぇか。
ナ「グレイ?」
グ「はっ・・・今さらとぼけてんじゃねぇよ!」
ナ「だからなにがだよ!」
グ「朝っぱらから堂々と浮気しやがって!俺が嫌いになったなら言えば良かったじゃねぇか!!」
ナ「は?ちょっと待てよ。俺がいつ浮気なんかしたんだよ!?」
グ「今日の朝見たんだよ!女と・・・」
ナ「あ…あれ見てたのか。ちげーよ。浮気なんかじゃねぇ。」
グ「じゃあ、なんなんだよ!?」
ナ「ただの知り合いだ。俺ん家の近くに住んでる人。」
は?近くに住んでる人?近所の人って事だよな?
グ「マジで?」
ナ「あぁ。第一俺が浮気なんてするかよ。グレイが好きなんだからさ。」
グ「・・・っ」
俺の勘違い、か。良かった…。つーか、よくこんな街中で言えんな…そんな恥ずかしい事。さっきから・・・景色が歪んで…
ナ「おい…グレイ。泣くなって。」
は?泣く?俺が?
ナ「言ってるだろ?俺が大好きで愛してんのはグレイ、お前だけだって。」
そう言って抱き締められた。恥ずかしいんだけど…。でも、お前にこーやって抱き締められんのは嫌いじゃない。お前の温もりを感じていると思うとずっとこのままでいたいと思ってしまう…。まぁ、そんな事死んでも言わねぇけどな。