頂物

□Double Change![神六+黒朔(黒神×六2P)]
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エムが仕事に出掛けて二時間位たった頃、兄が家にやって来た。

黒神はいないということは多分仕事だろう。


「んー、久しぶりだなー」

「…何がだ?」

「こうして六と気ままに過ごすのがさ」


あはは。と笑う兄。
そういえば、まだお茶を出していないことに気付いて、急いで台所へと向かう。


「あ、六ー別に気を使わなくてもいいからな」

「お茶を出すのは礼儀だ」

「はは、そかそか」


昨日位に確かエムがスマイルから美味しいお茶の葉をもらったとかなんとか。

探しに探しに探して、戸棚の中にあった。
茶色の瓶に入っていたので最初はわからなかった。

とりあえず、お茶を入れて兄の居る居間まで戻る。

……何だかお茶から不思議な香りがしていたが、きのせいだと思って気にしていなかった。


「兄っ…」

「ん?おー、おかえりー」


居間に戻るとだらぁんと寛いでいる兄が居た。


「はい、お茶」

「ありがとな」











それから他愛もない会話を20分位した時だった。

俺と兄はうとうとし始めてそのまま居間で寝ていた。

まぁ、お昼までには起きて準備をしなきゃと思っていたから居間で寝たのだが…


窓から入ってくる風が寒いと思って、窓を閉めるために立ち上がる。

兄はまだ寝ているのかと思って隣を見ると…




俺が寝ていた。





「……は?え…」

「んー……?六ぅ?」





あまりの光景に固まっていると、俺…つまり俺の体がゆっくりと動き出す。


「え、え?俺?は?」

「あ、兄、お、おち、落ち着いて」


案の定、二人してパニック状態。

とりあえず、今考えることは一つ。


「…兄」

「………ん?」

「どうやってエム達にごまかせば…」

「あー…」


エム達にばれたら面白半分で何をされるかわからない。
そう思った。
だからなんとかこの場を切り抜けなくては。


「…とりあえず、俺は今日家に帰りたい」

「兄、それ俺の…」

「わーってるよ!だから今日は皆で家に戻ろう。いつ治るかわからない限りは別行動するよりましだろう?」

「…確かに」

「神と黒はなんとかごまかすっきゃないし…まぁ、長くても明日には戻るだろうし」

「根拠は?」

「んなもん、ない」

「………」
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