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□夜中の惨事とまた惨事
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グランセル城





「………むにゃ……ブルーア…セン、ション…」






















「…ごめんなさい…」


「い、いえいえ!、寝ぼけて水のアーツが暴発なんてよくあるこ……とでもないですね…」


「…はい、えっと、それでですね…」


「はい?」


「その…何でもいいので服を貸して頂けないでしょうか?…全部びしょ濡れになってしまって…今布団類と一緒に洗濯しているところでして…」


「えっと…侍女室にいけば…何かはあると思いますけど…その格好では…」


「…あはは、びしょ濡れですね、でも大丈夫ですよ、…ミラージュベルク…」


シュン


「え…服が…?」


「ユリアさんの技の見様見真似で応用です、これで侍女室までは大丈夫ですが、お願い出来ますか?シアさん…?」


「大丈夫ですけど…部屋は…」


「部屋は…うーんと…たしかクォーツが……」


カチャカチャ


「うん、これで……ナパームブラスト!(かなり弱め)」


ボォッ!


「…凄い、乾きました…」


「流石に服は燃えてしまいますから出来ないですけどね…では、すみませんけどお願いします」





















侍女室


「どうぞ、今なら他の方もいないので入っても問題ないです」


「判りました、………ふぅ」


シュン


「さて…何か…あったかな…」


ゴソゴソ
ガサガサ


「…………」


「……侍女服で…良いですか」


「え、はい、大丈夫です、どちらにしろ乾くまでですし」


「では…こちらです」


「あ、ありがとうございます、……えっと……あの…」


「ど、どうかなされましたか?」


「あ、い、いえ!……あの…洗って返すので…その……下着…を……貸して…頂ければ…」


「………あ!、あっと、わ、私ので良ければ!」


「はい……お願いします……」





















「………」


「………」


「あの…何かコメントを…」


「はい…とても、お似合いですよ」


「あ、はは…ありがとうございます」


「今日は1日その格好で過ごされますか?」


「あ、はい、貸して頂けるとありがたいのですが…」


「大丈夫ですよ、お貸しします」


「ありがとうございます、助かりました」


「いえいえ、えっと…私は仕事がありますから、失礼しますね」


「あ、私も戻りますね」



















〜午後


「失礼します、クローゼ、軍から書類、が………」


「あ、ユリアさん、書類ですか?、どんな案件で……ユリア、さん?」


「…その、格好…は…?」


「あ、これは…………、という訳でして」


「なるほど……ぐ!、かはぁ!」


「ユリアさん!?、何故吐血を!?」


「…ふ、このまま…命尽きる、と…しても…悔いは…あり、ません…」


「話が見えないです!どうしました!?」

「最期に…1言だけ…」


「…え?」


「…good、job…」


ガクッ


「い、今口で言いましたよね!キャラが崩れてますよ!それと何で死ぬんですか!?、ちょっとユリアさん!?」












今日も王都は平和です





















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