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□予想出来なかった朝
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何時も私がベッドから出るのはヨシュアが起きてからだった(朝食当番の日は除くけど)
身仕度を整え、朝食のいい匂いが鼻を擽るリビングへと向かい

「おはようエステル」


と声を掛けられるのが普段の日常


けど


「…これは……」


現在朝6時、朝食当番はヨシュア
普段の寝坊助な自分からは信じられない早起きだった


(これはヨシュア驚くかな〜)


部屋で着替えを手早く済まし、1階にある洗面所へと向かう、ヨシュアはもう起きているみたいだった


ショリショリ
「………」


「……あ、おはようエステル、今日は早いね」


何時もと同じ言葉を掛けられ、大して驚いてはいないがそんなことは今は全く持って関係無い


「…ヨシュア…なに……してるの…?」


「え…?、何ってひげ剃r「いやあああぁぁぁぁ!!!」
ダダダダダダ!

「…………?」


…………………僕が一体何をしたんだろうか?
走り去っていく彼女の一瞬だけ見えた顔は、幼いころ初めて父さんに怪談話を聞かされた時の顔を彷彿とされる絶対的な恐怖を含んだものだった


バタバタバタ!
バン!
「ただいま!!」


「わ!、お…お帰り…」


「……うん!、やっぱりヨシュアはひげが生えててもヨシュアね!大丈夫!ひげ程度で私の愛は消えないわ!」



丸く収まったみたいだけど全然まったく話が理解出来ていない僕はただ頭に疑問符を浮かべたまま愛想笑いを顔に貼り付けるしかなかった


「…まあ、ひげくらい僕の年なら生えてもおかしくないからね、僕はそんなに濃いほうじゃないけど」


「そうよね!、偶に私も生えるし!」


「…………………………………レーヴェ…姉さん…………僕は……僕は……………」


「え……、嘘よヨシュア!、だからそんな目をしないで!」



この混乱を鎮められる唯一の可能性がある父、剣聖は残念ながら要塞でカンヅメだった


















 
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