碧
□意外と家庭的な
1ページ/2ページ
「あ、ロイドさん」
「どうした?」
「上着の肘のとこ、破けてます」
「え?、…本当だ、何処かで引っかけたかな?」
「まったく…、おっちょこちょいですね」
「はは…参ったな…」
「ちょっと貸して下さい、繕ってあげます」
「え?いいのか?」
「ええ、裁縫はそれほど苦手でもありませんので」
「ありがとうティオ、助かるよ、将来は良いお嫁さんになれそうだな」
「……ワッペンはクマさんとウサギさんとみっしぃがありますけど…、みっしぃで良いですね」
「……変なこと言ってごめんなさい、…普通にお願いします」
「まったく…、隙あらば好感度をあげようとして…一体何人分のフラグを立てては折ってを繰り返してるんだか…ブツブツ…」
「で、でも良いよな!家庭的なことが出来るって!ティオはすごいと思うぞ!」
「…苦し紛れのお世辞はいりません」
「い、いや、本心だって!家庭的な子は本当に魅力的だと思うよ?」
「…まあ、褒められて悪い気はしないので…そういうことにしといてあげます、…はい、終わりましたよ」
「おお、早いな!」
「普通ですよ、出来て当たり前です」
「いやいや、でもすごいよ、本当にありがとうな、ティオ」
〔ナデナデ〕
「ん…、……まあ、また機会があればやってあげます」
了