□アンハッピー・アンハッピー
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最近、妙に目に付く


「なあエリィ、この店…」


「あ、このお店なかなか美味しかったわよ、雰囲気も良かったし…」



只の雑談、そうであったなら今まで通りのありふれた光景だった、けど、今の二人には…なんというか、決定的な繋がりが見え隠れ、している様な気がする



「へえ、そんな店だったんだ」


「ええ、…今度行ってみる?」



なんとなく、怪しい関係だったことは察しがついていた、特別な関係だと疑ってかかったときも何度かあった、けれど、その度に何かと理由がついて結果として誤魔化され、不明瞭なままのモヤモヤを抱えながら時を過ごしていた、それが今、私にとって望んでいない形で晴らされてしまった



「そうだな、今度二人で行ってみたいな」


「…そ、そ、そうね!ふ、ふ、…二人…で…行けたら…」



端から見れば年齢も職場も同じ美男美女、周りから大いに囃されて、盛大な祝福をうけるべきであろう二人だと、理解は出来ている、頭では

けれど



「……納得なんて、出来ませんよ…」



負け犬の遠吠えは、静かに空へと溶けた











 
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