小説
□あかし
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「ねえネウロ」
「なんだ?」
「お願いがあるんだけど」
「なんだ?」
「これ離して」
それは私の腕に輝く
リストバンドのように締め付けてくる
ブレスレット
いいではないか、ファッションというやつだ
とかいって
結局ネウロは離してくれなかった
「こんなのつけて学校行けないじゃんか!」
昨日の夜家に帰ってきて、やれることはなんでもした
ひっぱったり、叩いてみたり、オイルを塗りながらとろうとしてみたり
無駄だった
「あ〜遅刻する!」
しょうがないからもう学校に行こう…
かろうじて長袖でよかった
最初からおかしいとは思っていた
明らかににまにましながら私が来るのを待ってたネウロ
まあ珍しいこともあるもんだと思ってたら、急に左腕をつかまれてこのブレスレット…なのかな?
だって腕が通った瞬間締め付けてきた気がする
幅は2センチくらいかな?結構あって、中世のヨーロッパみたいな細かい細工がされていて、ところどころキラキラしてる
普通にくれれば嬉しいのに…
「素直に喜べないよ」
「弥子、それどうしたの?」
ばれた!
叶絵は鋭いというか目ざといというか
「すっごい高そうだね」
「よくわかんないけど勝手にネウロがはめてきたの!」
「ふーん、ラブラブだね」
「全然!だってとれないんだよこれ!何したいのかわかんないよ!」
私が必死に主張してると先生が私の左腕を見てきた
「桂木〜、授業中におしゃべりとは余裕だなぁ!」
「先生!」
「しかもなんだこれは!」
「あっ!」
先生が私の腕をつかんだ瞬間
先生がぶっとんじゃった…