小説(恋華夢なし)
□梅さん短編集
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梅さんとはちきん
ある昼下がりのことだった。
突然の訪問者の梅さんに私は聞いた。
「はちきんって何?」
「はちきんにゃー。まぁ,お転婆,じゃじゃ馬っていう意味じゃか。けんど,おまんそれをどこで?」
「ふーん。梅さん,私をそんなふうに思っていたんだ」
「へ?」
「あの時,梅さんの友達がいっていたのよ!」
「なぁにぃ〜!あいつ,余計なことを。けんど,わしのいうた意味はちくと違うぜよ!そりゃ,おまんはお転婆
で,げにえげつないパンチをもっちゅうぜよ。けんど,ごっつい・・・ぶほっ!」
***ボカッ!***
「はちきんでえげつないパンチで悪かったわね!」
「げにまっことえげつないパンチぜよ・・・」
***バタッ***
梅さんは目を回しながらも叫んだ。
「けんど,ごっついいいおなごちゃ!わしゃ,おまんにメロメロぜよ!」
「ばか・・・・・」
平和な昼下がり。私もちょっとだけ梅さんに・・・メロメロかな? (終)