小説(恋華夢なし)

□告白パニック!?
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「でも,いいですね〜。みんなかっこいい方ばかりで……」

「ほんと,いいなぁ〜。近藤様、すてき……」

「あら、私は断然土方様です!!」

「え? 何々? 新選組の方のお話? それはかっこいい方は山南様よ〜! あの落ち着いた大人の色気……あぁ〜見つめられたら私もう……」

「私は永倉様ですね。だって面白くて優しい方ですよ〜」

「沖田様の美しさにはみなさん負けてますよ!!」

「私は斎藤様の近寄りがたさに惹かれますね〜」

「藤堂様はかわいいし……」

「あ〜迷ってしまいますわ〜」

「え…っと……あの……」


私こと新選組隊士である桜庭鈴花は、きゃあきゃあ盛り上がっている女性たちに囲まれて困ってしまった。


今日は非番。

大好きな甘味処でお団子を食べていると数人の女性たちが話しかけてきたのだ。

どうやら興味は新選組のみんなのことのようである。


「断然、近藤様!」

「いいえ、土方様よ!」

「沖田様!」


いいあっている彼女たちの姿をみて私は思わず苦笑していた。

ふふ……。みなさん、恐がられているかと思ったらすごい人気なのね。

これを聞いたら近藤さんや永倉さんなんか喜ぶんだろうな……。


「……で、どうなんです?」

「へ?」

突然、自分に声をかけられて私は我にかえった。

先ほどいいあっていた彼女たちは何やら真剣な顔をして私を見つめている。

なんか……みんな、こわい……どうしたのかしら……?

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