小説(恋華夢なし)
□風邪パニック!?
1ページ/68ページ
「ケホン、コホン……」
「あら、鈴花ちゃん、風邪? だめよ、調子悪いときには、部屋で休んでいなくちゃ」
鈴花と買い物にきていた山崎は、少し咳をする鈴花に心配そうに声をかけてきた。
「ちょっと喉の調子がおかしいだけです。大丈夫ですよ! 私、寝込んだことなんて滅多にないですから……。さぁ、山崎さん、あのお店にも寄りましょう」
「あ、ちょっと鈴花ちゃん……」
いつもとかわりない元気な鈴花の様子に、山崎も笑顔であわてて追いかけたのだが、これがすべてのはじまりだとは、この時の鈴花と山崎は夢にも思わなかった。
.