Red & Beautiful memory
□U.Dispatch members from god of death's world
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「…何か用ですか」
カナタは無表情のまま、その金髪眼鏡の人物に聞いた。
「あっれ、驚かないの?なんで自分の名前知ってるんだ、とかさ」
「俺の名前を知っていても特にメリットはないと思いますが」
「や、そういうことじゃないんだけど…」
「失礼します」
カナタが歩き出しても、そいつは後からついてくる。
「はぁー随分冷めてるねキミ。サトクリフ先輩の好きそうなタイプの男…にしては若いよな。男っていうか少年じゃん。ま、年齢は人間換算で比べなきゃだからよく分かんないけど。合コン連れてったら俺の次にウケそう…あーあ、人間なのが惜しい」
「(うるさい…)」
よく分からないことをぶつぶつ呟く彼に、カナタは鬱陶しげに目を移した。
「あの、ファントムハイヴ社に何か御用件でも?」
「あ、それそれ。ファントムハイヴだ。別に無いよ?」
「…なら、ついてこないでもらえませんか」
「そういうわけにはいかないんだよねー。俺、サトクリフ先輩の代わりだから」
「はぁ?」
サトクリフ先輩の代わり?
何だそれは、と聞こうとしたカナタだったが、その前にそいつが笑いながらひらひらと手を振った。
「まぁキミは気にしないでよ。俺は俺で勝手にストーキングしてるから」
「いや、ストーキングって普通に困るんですが」
「あぁ、俺の名前?」
「え、別に聞いてな…」
「初めまして。ロナルド・ノックスDIE!!」
無駄に格好良く(?)ポーズをつけて自己紹介してきた彼…ロナルド・ノックスに、カナタは前にも似たような状況で思ったことを再び感じざるを得なかった。
…この人面倒くせぇ。
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