Novel3

□青い月が浮かぶ夜に
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 いつから、と尋ねられたら、きっと俺は「高二の夏から」と答える。
 そう。きっかけは、あの暑い暑いプールサイド。
 
 今でもはっきりと覚えている。
 ぎらついた太陽。
 分厚い文庫本。
 底が見えないプール。
 月の無い夜空。

 それはたしか、去年の夏の終わりの出来事。
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