イナズマ小説

□compass
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雨がザーザー。

まるで俺の心を表しているかの、


ザーザーザーザー。

まだやまないのか、おかげで気分は憂鬱だ




「最近、雨降ってばっかで楽しくないよフィディオ…」

「ははは。その気持ちは分かるよマーク。」




確かに、全然楽しくない

けど、


「フィディオが居なかったら今頃、もっと楽しくないだろーな……」

「なんか言った?」

「なにも。」




少しずつ少しずつ
君の色に染まっていって、
今ではもう 染まりすぎちゃって、
君がいるのが当たり前になったけど。



「…俺たち、"ふたりでひとり"だな。」

「そのうち、体もくっついちゃったりして!」

「ったく、何言ってるんだよフィディオ」




当たり前なこの日々が
とても幸せなこの日々が
たとえ 明日、終演を告げたとしても。



「ずっと」

「支えあっていこうね。」







(君が針なら俺は鉛筆になる)

(君が鉛筆なら俺は針になる)




ふたりのcompassで描こう、

ふたりだけの未来予想図を。






「あ、もう晴れてるぞ!」

「虹もかかってる!」










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