北の長い旅
□こたつとなべと1
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「今日は鍋だ」
「・・・えっと」
やっと口が開けれた。
「ここは・・・」
「はい!」
ここはどこでお前は誰なんだ?と聞きたかったのだがケンシロウはケンシロウで間違いなさそうで・・・
ただこんなに愛想のいいケンシロウは俺得だが不気味に見えるし。。
「レ・イ!!」
「あっ、はい!」
急に大きな声で呼ばれて硬直した。声はケンシロウそのものだ。
「鍋運んでって言ってるだろ」
そういいながら大きな鍋を渡された。
中は野菜と肉がたっぷり入っている。
こんな贅沢な食べ物を見たのは何年ぶりだろうとレイは喉をならした。
「そこ。こたつの上に電気コンロ置いてるから」
ケンシロウの指さす先にはこたつ。
そして俺の両手には鍋。
あれ・・・
さっき話してなかったか・・・?
寒空の荒野で。
ケンシロウと。