offering|gift.
□初めまして、
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「そういえば…カナデさんは何故ここに?」
高貴が奏に聞く。
「ん?あたし転校してきたばっかだから挨拶にね☆」
「転校してきたばかりなのにここがわかったの?」
「あ〜、何か食堂?にいた不知火って子と中富って子に聞いた!」
「…不知火が?あいつがそんなことするなんて珍しいな」
「ねぇ、中富って誰?」
もがながめだかに聞く。
「中富同級生。私と同じクラスだ。あれはいつも食堂にいるからな…」
「ん?それって良いの?」
奏が善吉に聞く。
「まあ十三組には登校義務無いからな…(あいつも面倒臭がりなのによく教えたな…)」
「ふ〜ん?十三組には無いのか…」
善吉の言葉に奏は何か考えていた。
…それから暫く話した後、
「じゃああたしはそろそろ帰るね☆」
「そうか?ではまたな」
「またね☆めだか、善吉、高貴、もがな♪」
そう早口で言うと風のように去っていった。
「……結局最後まで早口だったな」
善吉が言うと、他の三人もそれぞれの反応を返す。
「ああ。だが面白い」
「かなり馴れ馴れしかったですけどね」
「……"もがな"…(名前で呼ばれた…)」
…………………………
一方別れた奏は――
(今日ここで会った人…みんな個性的だったね)
「箱庭学園かぁ…」
(……思っていたより面白そうだし☆)
「さて、明日からどうしようかな?」
奏は楽しそうに笑った。
end.