memorials
□あの日の誓い
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…………………
『あの…ずっと友達でいてくれる?』
小さなアリスさんが言うと、言われた謎の少女はその言葉ににっこり笑った。
『うん、アリスちゃんが望むならいつまでだって一緒にいてあげるし、どんな怖いことがあっても私が守ってあげる』
『ほんとに?』
『ほんとに』
しかし、アリスさんの心細そうな表情は変わらず、そんなアリスさんに、
『よし、じゃあ、指切りげんまんしようか?』
『……うん』
頷いた小さなアリスさんは小指を差し出し、謎の少女も同じく小指を差し出す。
『指切りげんまん嘘ついたら針千本の〜ます』
これは二人の過去の約束。
……………………
「………取、頭取!」
「………うん?」
…ここは御伽銀行地下本店。珍しくうたた寝をしていた頭取がアリスさんに起こされていた。
「あれ?アリス君どうしたんだい?」
「少し用があって出ていて、戻って来たら寝ていたので起こしたんです」
頭取が不思議そうに聞くと、アリスさんは当たり前そうに言う。
「ああ、ごめんね?」
「…次からは気をつけて下さい」
アリスさんは呆れたように言ったが、何か別のことを思い出したらしく、改めて頭取に聞く。
「そういえば、何か寝言を言っていたようですが…何か夢でも見ていたんですか?」
アリスさんに言われて、ああ、さっき見たのは昔の夢だ、と思い出す。
(…懐かしいなぁ…)
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