memorials

□あの日の誓い
1ページ/3ページ


…………………

『あの…ずっと友達でいてくれる?』

小さなアリスさんが言うと、言われた謎の少女はその言葉ににっこり笑った。

『うん、アリスちゃんが望むならいつまでだって一緒にいてあげるし、どんな怖いことがあっても私が守ってあげる』

『ほんとに?』

『ほんとに』

しかし、アリスさんの心細そうな表情は変わらず、そんなアリスさんに、

『よし、じゃあ、指切りげんまんしようか?』

『……うん』

頷いた小さなアリスさんは小指を差し出し、謎の少女も同じく小指を差し出す。

『指切りげんまん嘘ついたら針千本の〜ます』

これは二人の過去の約束。


……………………




「………取、頭取!」

「………うん?」

…ここは御伽銀行地下本店。珍しくうたた寝をしていた頭取がアリスさんに起こされていた。

「あれ?アリス君どうしたんだい?」

「少し用があって出ていて、戻って来たら寝ていたので起こしたんです」

頭取が不思議そうに聞くと、アリスさんは当たり前そうに言う。

「ああ、ごめんね?」

「…次からは気をつけて下さい」

アリスさんは呆れたように言ったが、何か別のことを思い出したらしく、改めて頭取に聞く。

「そういえば、何か寝言を言っていたようですが…何か夢でも見ていたんですか?」

アリスさんに言われて、ああ、さっき見たのは昔の夢だ、と思い出す。

(…懐かしいなぁ…)

.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ