けいおん?〜今の自分にできること〜

□中間テストは激戦地
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七美が登校するようになって五日が経った。


本来ならば利吉との漫才により和やかな登校再開が始まるはずだった。


しかしボケ役の利吉は七美を避けるようにして(真実は定かではないが) 五日間学校を休んでいた。



友久「セブンが来たかと思えばギリちゃんが不登校かよ〜。説明したまえ網目二年生!」


七美「フレンさぁ、食事の時くらい黙っててくんない?」


そんな状況なのでごく自然な流れで七美の制御役は友久に任命されていた。


和「網目くんの言う通りよ。もうちょっと周りに気遣えないの?」


その友久との繋がりからこれまた自然な流れでささやかながら七美との親交を深めつつあった和がいた。



友久「ちょい待てぇ!セブンてめぇ和を味方づけやがったな!」


七美「フレンに欠けてる一般的常識力が偶然にもカズと一致しただけ。」

和「そんな大層なものかはわからないけど、トモの行儀が悪いことだけは確かね。」


思わぬ常識タッグに友久は自分の立場にヒビが入る音が聞こえたような気がしたとかしないとか。



友久「チクショォ…。よってたかりやがって。澪!help!澪!」


こうなっては頼る先は澪しかいない。


しかし澪だって常識人。

マナー知らずのお下品高校生である友久の辛労など説教でねじ伏せてしまう。



友久「あれ、澪さん?もしも〜し。」


澪「………………」


はずだった。



七美「なんか、この人に色がついてるところ見たことないんだけど。」


和「この子も進歩しないわね…。」


七美の前だと相も変わらず色素が消え失せる澪だった。








澪(わたし……貝になりたい…)
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