けいおん?〜今の自分にできること〜
□風と噂と隣町
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利吉「君らの不満は練習量の乏しさであって娯楽ではない。違うか?」
利吉はチラリと澪を見た。
澪「そ、そうだな。」
しかし澪は利吉の視線から目をそらした。
律(あの事件からずっとあんな調子だな澪は。)
利吉「田井中、俺の話聞いているのか?」
律「ん?おぉ、バッチリバッチリ!ちゃ〜んと左から右へ聞きなが……」
利吉「そうか、じゃあ続けるぞ。」
律(……コイツは相変わらず絡みが悪いな。)
利吉「俺は君たちの新歓ダイブを見て感動した。」
律「ライブだライブ!ウチらの方向性さわちゃんになっちゃうだろ!」
利吉「恐らく高野も同じ気持ちだったのだろう。」
律「ダレだよそいつ!?入部希望者?」
利吉「しかしその実態はなんだ!?毎日毎日茶をすすりながらの座談会。楽器など行きと帰りに触る程度。そのくせ、本番ではあの演奏。…驚嘆に値する。」
律「けなすか誉めるか一つにしろ!!…はぁ…はぁ…言われる方は混乱すんだぞ!」
利吉「早い話、赤野は娯楽に興じるより楽器を弾く君たちといたいのではないのか?」
律「はぁ…はぁ…最初から……はぁ…一言ですませろ…。あと…はぁ…はぁ…また知らない名前が出たんですけど…はぁ…」
利吉「あと最後に一つ。」
律「はぁ…はぁ…なんでしょう?」
利吉「左から右へ聞き流してどうする?人の話はしっかり聞け。」
律「………くはぁ…!」
バタン!
唯「りっちゃんたいい〜ん!?」
律「く……ダメだ…私ではツッコミきれない…!あとは……任せた……ぞ…ガク!」
唯「りっちゃんたいい〜〜ん!!」
唯に使命を託し、
りっちゃん隊員は新たなる旅へ出た。