クロックタワー3〜W Story〜
□プロローグ
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扉が開くと二人の青年が恐る恐る訪問してきた。
「おぉ…。中もやっぱりでけぇなぁ。」
「翔太郎?ここは異国といえど他人の家だ。許可なく立ち入っていいものかい?」
今“翔太郎”と呼ばれた青年。
この青年こそ老紳士を歪ませた張本人だ。
翔太郎
「あのなぁ、フィリップ。俺はちゃんと扉を叩いて、人がいないか確認して、返事がしなくて、でも鍵は開いていた。これは事件の匂いがするぜ。てことは………」
翔太郎は正面の扉へ向かいつつ、
フィリップと呼んだ青年に振り向き、
指を差して言った。
翔太郎
「俺の出番だ。」
そういい残すと正面を向き、
しゃれた素振りで手を振りつつ、
二階を探索するようフィリップに頼んだ。
フィリップ
「ふぅ、やれやれ。」