【会話文】
□wanna be your steady
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「ルフィ」
「おー、ゾロ〜」
「昼飯だ。コックが呼んだの聞こえなかったのか」
「んー」
「どうした?何よりも先ずは飯のお前が」
「なァ、ゾロ」
「何だ」
「おれは嫌だ」
「…あ?」
「もしナミが、あんな顔しておれの事見て笑ったらって思うと、考えただけで嫌だ」
「──」
「許せねェと思う。あいつにあんな顔させた奴の事。例えばそれがおれでも。憎いと思う」
「……」
「ゾロ」
「…何だ」
「何でお前は普通にしてられんだ」
「……」
「目の前であんな風に笑われて。アレは笑ってんじゃねェ」
「ああ…」
「泣いてんだ。お前ら、絶対可笑しい」
「ルフィ…」
「道が解ってんのに進まねェなんて、絶対可笑しい」
「…そうだな」
「いつまで迷子やってんだお前」
「おれもそう思う」
「だったら、進め」
「……」
「お前次第なんじゃねェのか?何だかんだ言ってたって、あいつは無理矢理にでも腕取りゃ絶対着いてくぞ」
「…だろうな」
「解ってんなら、やれ」
「それは船長命令か?」
「そうだ」
「相変わらず無茶苦茶だなお前…」
「ししし。だってもう見たくねェんだ」
「あァ?」
「おれはゾロじゃねェけど、あいつのあんな顔はもう見たくねェ」
「……」
「皆そう思ってるぞ。お前だって同じだろ?ゾロ。平気じゃねェだろ?」
「…当たり前だ」
「だったら、ただ待ってんのなんてお前らしくねェよ」
「……」
「手ェ取れ」
「…ああ」
「絶対大丈夫だ」
「一体どっから沸いて来んだよ、その自信は…」
「ししし」
「でもまァ…ある程度ふっきれた。悪ィな船長」
「おう!」
「確かに性分じゃねェしな。待っててやれる程おれは大人でもねェ」
「おお、久し振りに見たなァ〜その顔」
「ルフィ」
「んん?」
「おれは奪うぞ」
「ししし。ゾロは怖ェなァ」
「こっから連れ出しても勘弁しろよ」
「それは困る!!おれの飯はどうなるんだ!?」
「知るか」
「駄目だぞ!!だったらおれは船長として全力で阻止するからな!!」
「ああ、良いぜ?」
「ししし」
「…何物騒な会話してんのよあんた達」
「おっ、ナミ〜」
「御飯だってば。早く来てよ二人共」
「ああ」
「おう、今行く!」
「ルフィ」
「ん?」
「あー…」
「何だ、ゾロ?」
「いや…ありがとよ」
「ししし。おう!!」
end