ぷらいべーと

□米国から帰ってきた後に起きた出来事
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私はアメリカから帰ってきて。
真っ先に後輩子ちゃんのとこへお土産を持って行った。
「はい。これ、おみやげ。」
私は意を決してことり、とシャネルのアリュール・オードパルファムの瓶を置いた。
「・・・ほんとに買ってくれたんですか?」
意外な反応。
てっきり、断られるものと思っていた私はちょっと拍子抜けしつつ。
「うん。あ、あの。それで、さ。メールでお願いしたコトなんだけど。今晩、時間あるかなぁ。」
後輩子ちゃんは黙ったまま。
「あ、あ、あ、他の日でもいいけど。後輩子ちゃんの都合に合わせる、よ?短い時間でも全然いーしっ。」
自分でもみっともないのが分かるくらい焦っていた。
後輩子ちゃんは香水の瓶を大事そうに抱いて。
「先輩、らしくないですね。いいですよ、今日。定時、でいいですか?」
にっこりと愛らしく笑う。
「あ、う、うん。ごめんね、急な話で。」
・・・おかしい。1ヶ月前はあんなにおこだったのに。
いや、激おこプンプン丸と言ってもいいくらいだ。
後輩子ちゃんは私の目を覗き込んで。
「・・・アメリカで変な物でも食べたんですか?前は断ってもうざいくらいに誘ってきてたのに。」
可笑しそうに笑う。
「あ、いや、うん。そ、そんなコトないよ。」
押されっぱなしの私はろくな答えもできず。
「おみやげ、ありがとうございます。ほんとにもらっちゃっていいんですか?」
彼女は愛らしく微笑んだ。
「もちろんだよ。プレゼントだもん。じゃ、じゃあ、定時後、玄関とこで。」
彼女の耳元で小さく囁いて。
とにかく。決戦の火蓋を切ることには成功した。
そう、これは成功なんだ。
今一つ、理解できないまま、私はひらひらと手を振って後輩子ちゃんの席を離れた。
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