律と澪の部屋

□WKRAGDWJ!
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律はいつも自由。奔放。

「ねーねー。澪。この漫画知ってるー?」
久しぶりに二人で行った遊園地の帰り、律が見せてくれたのは少年漫画雑誌。
「私、この漫画好きなんだー!・・・ね?この『DOS』ってなんだと思う?『ドブで溺れて死ね』だって!」
ケラケラ笑う律につい私も楽しくなって。即興のクイズ大会。
「HTT!」
「放課後ティータイム!簡単すぎ!」
「GJSC!」
「・・・?あ!グッジョブ、さわちゃん?」
「KNKC!」
「え?えーと・・・ケンタッキーフライドチキン?」
「違うよー!・・・(K)今夜は(N)寝かさないぞ、(K)子猫(C)ちゃん!」
どきん。どきどきどき。
「・・・ばかっ!・・・そんなの分かるかぁぁ!」
そんな不意打ちってあり?ドキドキ、止まらないよ。
律はいつもずるい。無邪気にウィンク。

・・・なんて言ってたのに。
せっかくのデートの後のお泊りなのに。
「・・・お前が疲れてすぐ寝ちゃうってのはどうなんだ、律。」
昼間、はしゃぎにはしゃいでいた律は、私がシャワーを浴びに行ったわずかな間に。
私のベッドですーすー寝息を立てていた。
律はいつも子供。鈍感。

せっかくきれいに磨き上げてきたのにさ・・・
脱がせやすいように、ぶかぶかのTシャツ着てあげたのに・・・
律の好きなひもパンにしてあげたのに・・・
ちっ、違うぞ?別に何かを期待してたわけじゃあ・・・
そう。昔っから。
私はいい子。真面目な子。

だけどもう小学生じゃないんだから。恋人同士なんだから。
もうちょっとドキドキしてくれてもいいんじゃないか?
ダイエット・・・律をドキドキさせるカラダを目指してがんばってるんだけど・・・
姿見の前でいつか律を誘惑しようと練習しているとっておきのえっちなポーズを取ってみる。
「・・・けっこうイケてると思うんだけど、な。」
でもきっと、律が見てたら、こんなポーズ、恥ずかしくてできない。
私ってほんと健気。一途。
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