律と澪の部屋

□お熱いのが好き!
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「あっつーい!もうだめー!」
唯がギー太を投げ出して床に転がる。
「なんだ、だらしないぞ、唯。」
そういう澪も長い黒髪をポニーテールにまとめて、額の汗を拭う。
「そーは言うけどさ、澪ー。この暑さは異常だぜ?」
私はドラムセットに突っ伏して。
「・・・ドラム、軽く死ねるー。」
汗まみれのカラダがドラムに当たってちょっと心地良い。
ここはN女子大の軽音部部室。
いつもはクーラーが効いていて、この上ないくらい快適なのだが。
「み、澪ちゃん。今日はアイスケーキ持ってきたの。ね?お茶にしましょう?」
今日は故障していて全く役に立たず。
他のバンドは早々に練習中止を決めたのに。
「しょうがないな。じゃちょっとだけだぞ。」
最近サボってるから、って、澪は許してくれなかった。
朝の時間を選んだにも関わらず、夏の太陽は待ったなしだった。

いつも真面目でしっかりしてる澪。
まぁ、澪(と梓)がいなかったら、放課後ティータイムはとっくにバンドとしての体をなしていなかったかもしれない、うん。
・・・部長が私だからなー。
私はエリザベスを下ろして汗を拭いている澪の凛々しい横顔をぼんやり眺めた。
しかし、こんなにしっかりしてる澪が、えっちの時は、なー。

・・・だらしなくなっちゃうんだよねー。

えっちで頭がいっぱいになっちゃった時のおねだりの表情。
何回もイキっぱなしにさせて、真っ白になっちゃった時のだるそうな仕草。
指二本でお尻の穴をいっぱいに拡げられて中を掻き回された時の慌てたような表情。
思い浮かべて、私はニヤニヤしながら澪を見つめていた。

「・・・律?どうかした?」
「んにゃ、なーんもー?」
ニヤニヤ。かーわいいなぁ。
なのに、澪は、はっと身を固くして。
「お、お前っ。今、私でいやらしいコト、想像してるだろ!」
・・・鋭い。
「やだなぁ。してないよー。」
「ほんとかー?」
澪はジト目で私を見つめて、私の視線から隠すように胸の辺りを覆う。
「信用ないなぁ。ホントだよ?」
私は慌てて澪を骨抜きにする眼差しをして。
「いつもマジメに練習するなぁ、って思ってさ。なぁ、澪?この後、どうしたい?」
澪は、はっとなって、私を見つめる。
「無理かもしれないけど、プロ目指したい?澪が目指したいなら、私も、と思ってさ。」
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