さわ子と紬の部屋

□まるで、媚薬。
1ページ/14ページ

「こちら、ヴァイオレット。潜入に成功した。ザッ」
「了解。標的の様子を知らせ。ザッ」
「標的は職員室にて待機中。目だった動きなし。ザッ」
斉藤 菫です。
今日はお嬢様のお言いつけで特殊任務についてます。
「了解。監視を継続せよ。・・・ねぇ、菫、やっぱり最後に『ザッ』って言うの、必要なの?ザッ」
「ヴァイオレット、です、大佐。スパイ任務には必須なのです。ザッ」
「ふーん・・・奥が深いわ。了解です、ヴァイオレット。ザッ」
そうです。
私はお昼の休み時間を利用して、山中先生を監視しているのです。

今日はバレンタインデー。
昨日、おねぇちゃんから電話があって。
「さわ子さんのこと、信じてるの。信じてるんだけど・・・」
「・・・ファンクラブ、100人以上、いるみたいなの。」
「だからね、万が一ってコトがあるでしょ?」
電話の向こうで、おねぇちゃんは迷ってた。
「・・・心配しなくっても大丈夫だと思うけど。先生、おねぇちゃんに夢中だし。」
私は音楽室で隙さえあればノロケてくる先生を思い浮かべた。
「ううん、違うの。さわ子さん、可愛いくせに隙だらけだから。」
「・・・その気はなくっても襲われちゃうんじゃないかなぁ、って。」
・・・あ、そっちですか。
もしかして私、単にノロケられてるだけなのかな?
「だからね!さわ子さんのコト見てて、万が一、食べられそうになっちゃったら、助けてあげてほしいの!」

・・・というわけで、職員室の見える植え込みの影で、双眼鏡を覗きつつ、山中先生の実況をすること、およそ5分。
「・・・暇ねー。」
「思った以上に動きがないですねー。」
あっという間に飽きて語尾にザッをつけるのを怠るようになってきた。
「・・・ねぇ、すみ・・・ヴァイオレット?」
「はい、大佐?」

「・・・今、どんなパンツ、はいてるの?」

「えっ?・・・なっ・・・」
いっ、いきなり何を?
・・・こ、これって、電話でえっちするやつ、だよね?

「あ、あの・・・その・・・ピンクの、そのぅ・・・」
「Tバックで・・・フリルがついてるやつ、です。」

私は真っ赤になりながら、答えた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ


©フォレストページ