律と澪の部屋

□シーソーゲーム
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「・・・よーし!じゃ、お酒、みんな持ったかぁ?」
私はみんなを見渡すと。
「じゃあ、これから4年間、よろしく!かんぱーい!」
「「「「「「かんぱーい!」」」」」」
お酒は甘いカクテルばっかりで、お菓子をおつまみに、かぱかぱと結構なハイペースで空けていく。
「晶、こっち座りなよ。」
一人になりがちな晶を澪が誘う。
「えっ?お、おう。」
「晶ちゃん、ねぇねぇ、こっちのお菓子、おいしいよ?」
すかさず唯がすり寄る。
「良く甘い物ばっかり食べられるなぁ。太るぞ?」
「ううん!私、いくら食べても体重変わらないんだぁ。」
唯がケタケタと笑う。
「げっ!ほんとか?う、うらやましい・・・」
「晶ちゃんもすぐお肉ついちゃうタイプ?」
ムギが食いつく。
「あ、ああ。その・・・人並みに、な。」
「・・・同志。」
ムギと澪が晶の肩を叩く。

「幸と菖は?食べてるかー?」
私は2人の方を見る。
「んー。食べてる。・・・幸、ちょっと飲みすぎじゃない?」
「そんらこと、らいよー?」
「はいはい。いいからちょっとお水飲もうか。」
幸に限らず、だいぶ皆お酒が入ってきたようだ。
それに従い、笑い声も大きくなる。
「ふう。でも良かった。」
菖はため息をついて。
「晶はさ、生き方がロックだから。」
優しい目をして、晶を見つめた。
「とっつきにくいんだよね。周りから浮いちゃう事が多くて、さ。」
「あれが、かぁ?」
私はお酒が入って唯と意気投合している晶を指差して言った。
「だから、さ。」
菖はくすっと笑って。
「律達には感謝してる。これからも仲良くしようよ。」
そう言って右手を差し出した。
私はがっちりとその手を握って。
「こっちこそ。よろしくなっ!」
にっこりと微笑んだ。
「こらーっ!私も入れろーっ!」
唯と晶がラインダンスを踊っているところへ私も乱入する。
思えばこの辺りからどっかおかしなノリになっていた。
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