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□恋人の好みに合わせようとしたら逆効果でした
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「やめてくれ」

俺から目を逸らして言う友人の表情は久しぶりの再会を喜ぶソレでは無かった。
奴は…クロウは俺が手を振り近づくにつれて顔をどんどん曇らせていった。
何が気にくわないのか全く分からない。


「何が」
「胡散臭い」
「どの辺が」
「…全部」



久しぶりに会ってその態度は理不尽だ。
口を開こうとした。クロウに胸ぐらを捕まれた。ほぼ同時。
そのまま俺は壁に叩き付けられた。
クロウの手は震えていた気がした。いや、間違いなく震えていた。
大して痛くなかった、クロウだって流石に俺相手に本気は出さなかった。
ただ、あまりの唐突なクロウの行動に完全に思考をもってかれた。俺は力を入れることを諦めた。
ずるり、とへたりこむ俺を睨んでクロウは言った。


「髪も!!そのジャケットも!!バンダナも!!昔みたいな笑顔も!!」


マシンガンの如きスピードで叫ぶように訴えられる。
目の前で俺の事を睨み付ける目からはぼろぼろと水滴が落ちる。
俺のおろしたてのぴっぴかの赤いTシャツに染みを作っていく。じわじわ、冷たい、温かい。


「…お前らしくないんだよ」
「ごめんな」


抱きしめる、俺の頬に直に水滴の温かさが移った。




―――――

鬼柳さんは満足同盟の時のあの格好でクロウに会いに行ったけど、クロウはそんな無理してる鬼柳が見たくないお話

クラッシュタウン以降

補足大量のクセに中身なくてすみません…

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