気まぐれ時々マジ

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「見たか?あの目…」

「あれやっべぇだろ…マジビビったぁ!」

「あの目に睨まれた時、殺されると思ったぜ。」

「あんなヘタレな感じなのにな。」

「…」

傷だらけで七輪を囲むチームホルモン。

「パンチも早かったしねぇ。ん、ホルモンうま。」

「お前、あの場にいたのかよ!?よく無事だったな。」

なぜが違和感なくそれに紛れ込む千紗。

「隠れてたからねっ!」

「自慢げに言うなよ。」

呆れるヲタ。

そこに前田が登校してくる。

「敦姐ー!」

その後ろをだるまが追いかけてきた。

全員「敦姐?」

だるまは自分の席ではない敦子の隣に座る。

「自分、いつでもここにいますよって。何かあったら何でも言うてください。」

チームホルモンは呆れ顔でだるまに近づく。

千紗はホルモンを食べながらそれを眺める。

「でも、まだ信じらんねぇんだよな。あいつ、ホントに強ぇのか?」

「お前、学習せぇへんなぁ。敦姐の強さ、味わったやろが!」

「あの…」

前田が口を開くとだるまは素早く反応する。

「その…『敦姐』ってやめてもらえますか?」

「あきまへんか!?自分、今日から敦姐の舎弟になりたいと思って!」

頼んでも取り合ってくれない前田にだるまはとうとう土下座した。

「…やめてください、そういうの…」

「ホンマですか?…ほんなら今日から自分は敦姐の舎弟ということで。」

前田は無視することにした。

前田の机の前にしゃがみ、頭をピョコッと出す千紗。

「…何ですか?」

「昨日はどーもっ!ちぃね、あっちゃんのオトモダチになろうと思ったの!」

「はい?」

前田たちの後ろでは「あっちゃんって…なんだ?」という会話をしていた。

「お前、敦姐と話すなら俺を通してからに「ちぃのことは千紗でもいいし、ちぃでもいいから、好きなように呼んでねー!」

千紗はそう言って教室を出て行った。






















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